ダム建設や機械化で進む農業開発
スーダンは典型的な大農業国です。人口の 75%が農業人口で、国民総生産の約40%を農業生産で占めています。それを可能にしているのは、広大な中部地域(南部の一部の地域を含めて)一帯の地形、地味、灌漑水利、気象などのあらゆる自然条件が、農業に最適となっているからです。スーダンの可耕地は2億5000万エーカー(国土面積の3分の1以上)で、現在耕作地はそのうちわずか3100万エーカーにすぎず、将来の農業開発は無限に近い可能性を秘めています。
現在の灌漑農地の中でもっとも成果をあげているのはハルツームの南、白ナイルと青ナイルにはさまれた地域に設定された「ジェゼラ大農場」で、単一管理機関の運営する農地としては世界最大の規模をもっています。この機関は政府、委員会、耕作者の三者によって公正に運営され、綿作を主としており、その収益はスーダンの経済に大きく貢献してきました。
また、この他にもエル・ロセールスダムの完成により新たに50万エーカーの灌漑地が開発され、エルスーキにも30万エーカーの耕作地の造成が進められています。ハルツームの東方および南方400キロ以内の青、白両ナイルのデルタを中心にした農業開発は、「もしスーダンに石油はなくても水がある」との強い自負のもとに「アラブの穀倉」をめざして、急ピッチで推進され、耕作方法についてもカッサラや青ナイル地方を中心に合計1200万エーカーにおよぶ機械化農場が実現しています。
急ピッチで進む社会インフラの整備
しかし、このようなスーダンの農業にとって、大きな障害となっていたのが、生産地と国内消費地および唯一の輸出港であるポートスーダンとを結ぶ交通運輸手段の整備不足でした。このため政府は、農業開発と並んで、交通運輸力の増強を進め、内陸河川交通運輸網の整備、道路網の拡充もほぼ完成させました。
近年ではポートスーダン港の拡張整備、スアキン新港の建設等の計画をしています。輸出農産物は、輸出高の約50%を占める優良種の長繊維綿花をはじめとし、落花生、ごま、アラビアガムなどがあり、畜産物の輸出も増えています
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工業開発、石油資源開発への投資の促進
工業は、主として個人経営の製造業がハルツームの「スリー・シティー」と呼ばれる地域にあり、主要な製造業種は綿実油、繊維、製粉、セメント、たばこ、化学肥料、製革、飲料、果実缶詰、合板等で、将来の拡充計画としては繊維、ジュート、精糖、皮革製品などがあります。
さらに政府は工業化を促進するため、1972年と1990年に「工業開発促進投資法」を制定し、国内および外国投資家に対して種々の優遇措置を講じて、投資や融資の促進を図っています。
広大な国土をもつスーダンに埋蔵されている地下資源の多くは未開発で、将来の調査探索の結果次第では多くの新資源が発見される可能性をもっています。
現在開発されている鉱物資源は鉄鉱、金、クローム鉱、マグネサイト、石膏などで、すでに相当量の生産をあげています。また南部の森林資源も巨大な木材生産の可能性を秘めていますし、そこに開かれた土地からは茶、コーヒーなどの生産が見込まれます。
最近、内外から大きな脚光を浴びているのが油田です。スーダンでは東部の紅海沿岸、中西部、南部などで1975年から油田開発が始まり、1992年スーダンの民営会社によって本格的な石油の生産が開始されました。1999年から石油の輸出も始まり、現在、石油資源開発への投資は国の最重要課題となっています。
このようにスーダン政府は、いま国が保有するすべての資源・財産を高度に活用し、スーダンが魅力ある海外資本投資の対象となるよう最大限の努力を傾けています。
左図はスーダンの石油資源と天然ガス資源の鉱区図です。
(図をクリックすると拡大画像でご覧になれます)
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